2009年4月26日日曜日

「ザ・レスラー」を観ました。



オフィスでの話題が続いてるので、今回は余談。先週末、レスタースクエアにあるプリンス・チャールズ・シネマに、「ザ・レスラー」を観にいきました。プリンス・チャールズ・シネマは、過去の名作や、ちょっと前に上映が終了した映画を、安い値段で見れる映画館。ウェブを見てもらうとわかりますが、なかなかプログラムが充実しています。来週は「7人の侍」を上映するらしいですね。

それで「レスラー」ですが、数多くの映画祭で賞を撮りまくってるだけあり、なかなかの力作でした。プロレスを題材にしてはいますが、プロレスファン以外の人の方が、かえって新鮮に感じておもしろいんじゃないかと思います。日本公開前なのでネタバレをさけますが、わりとストーリーは古典的というか、王道なので。

圧巻なのは、やはりミッキー・ロークの演技。演じているのが、かつて大スターだったけど今はドン底という、ほとんど本人のリアル人生そのまんまの役柄なだけあって、ちょっと異常な説得力を感じます。ヴィム・ヴェンダースがヴェネチアの審査時に「映画祭の規則を曲げ、グランプリと主演男優賞の両方を贈るべきだ」とか言ったらしいですが、そのコメントもうなずける、まさにミックー・ロークのための映画でした。それにしても、ボクシングがきっかけて転落した人がプロレス映画で復活するなんて、ちょっと出来すぎた話です。

ミッキー・ロークといえば、「シン・シティ」でのマーヴ役も良かったですね。「シン・シティ」を観た彼の別れた奥さんが、「マーヴがとても素敵だった」と電話してきたので、「じゃあどうして離婚したんだ?俺はマーヴそのものだったのに」とこたえたと、どこかで読みました。ホントに私生活がマーヴそのものだったとすれば、奥さんが離婚した原因は明白だと思いますが(笑)

クリエーターというのは、多かれ少なかれ自分の人生を作品に投影するものだと思いますが、ここまで演技=人生そのまんまな人も珍しいですよね。日本で公開されたら、ぜひ見てみてください。

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